【ライブ記録】岡崎体育 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018
※岡崎体育のライブのネタバレです。今後のフェスなどで岡崎体育を初めて見る予定の方は、ネタバレにご注意ください。
いよいよ来てしまいましたロッキン。
一番大きいGRASS STAGEの一発目に体育さんが出る、ハレの舞台の日です。曇ってるけども。
ロッキンは日割りが発表された瞬間にチケットを取っていました。タイムテーブル発表を確認した時(確かw-inds.対バンのライブ終了直後でした)、「先にチケット取っといた甲斐があった〜」とテンション上がりつつも、少しだけ心配な気持ちになっていました。
朝イチのグラスって埋まるの?
○ ライブ開始前
当日は8:30ごろGRASS STAGE前に着きました。ステージ上には、PCセットとピンクのお立ち台がすでにセッティングされていました。
私は「他のお客さんがノッてる様子を後ろから見たい!!」という謎の欲求があったため、会場に着いたあともスタンディングエリアには陣取らず、しばらくフラフラして時間を潰していました。
しかしリハで松下さんがOpenを流した瞬間、もー辛抱たまらなくなってスタンディングエリアに直行しました。忍耐力がなさすぎる。
リハでは、Openと弱者の音源が続けて流されましたが、珍しく体育さんの姿は無く、松下さんとスタッフの方々がマイクチェック等を行っていました。
上のはGRASSトリのサザン終演後の写真なんですけど、GRASS STAGEはこんな感じでステージ正面裏に1つ、ステージ横に2つ大きなスクリーンがあります。
リハ終了時点で時刻は9:40ごろ。スタンディングエリア前方はぼちぼり埋まりはじめましたが、後方はまだまだ。開始時刻まで1時間近くあるし。
10:30からこのどでかいステージの上で、体育さんが一人でライブをやるのかと思うと、謎の緊張を感じてしまいました。私が緊張してどうする。
○ 渋谷陽一さんの挨拶
10:25ごろにステージにジングルが流れて、ロッキング・オン社長の渋谷陽一さんが出てきました。お決まりのご挨拶タイムです。
前週のユーミン出演を多くのワイドショーが取り上げた件に触れつつ、「ユーミンは今回でフェスヴァージンを失ったことになるらしいが、そうなるとユーミンのフェスヴァージンを奪ったのは私ということになる」とか言ってました。
その後GRASS STAGE一発目は岡崎体育です、と言うと
「例えばイギリスでは、ロックを笑う存在が出てくることで、ロックやポップミュージックの強度が向上した。私は岡崎体育が出てきた時、遂に日本のロックにもこういう存在が現れたか、と思いました」
と、熱く岡崎体育を語ってくださる渋谷さん。そして最後に「でもGRASS STAGEでまでやって、この先どうするんだろう?とも思います」と言っていました。
その先は、きっと本人が一番しっかり見据えていると思います。
○ ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018 岡崎体育
ステージのジングルが終わると、「♪グッドモーニング エブリワン」と歌いながら体育さんが登場。
1曲目は「♪物販行ってるやん もしくは朝飯食ってるやん 何してんねん」と、GRASS周辺にいながらステージを見ていないお客さん達をなじる書き下ろし曲でした。「♪夕方くらいがよかった」
でも、体育さん「物販行ってるやん」とか歌ってるんだけど、ステージ横のスクリーンに、ものすごい数のお客さんが映ってるんですよ。
クレーンカメラの映像は結構角度が付いてるので、正確な埋まり具合はわからないんだけれど、スタンディングエリアの後ろの後ろまでお客さんが入ってるように見えた。
「物販行ってるやん」でお客さんの心をガッチリ掴んだ後、2曲目は最近セトリ固定の「STAMP」。「全員踊れ!」の掛け声でお客さんが一斉にジャンプして踊りまくる時、スクリーンに満員のお客さんが映りまくる。
今回体育さんはリハで出てきていないので、この光景を初めて見ながらパフォーマンスしているのかと思うと、STAMPで飛びながら鳥肌が立ちました。自分は音楽聴きながら鳥肌立たないほうの人間だと思ってたのに(何それって思った方は「音楽 鳥肌」で検索してみてください)、初めて音楽聴きながら鳥肌立った。
3曲目は同じくセトリ固定になってきた「R.S.P.」。○○○○○した後、お客さん皆うおおぉぉとか言ってめっちゃ盛り上がってる。スクリーンいっぱいにGRASS STAGE周辺の様子が映る。お客さんだらけ。これを一人で埋めたんですよ体育さんは。
次は「世界一安全なウォーク・オブ・デス」こと「Walk Of Death」。「仕切れる人は仕切ってください!でもその仕切り、全く意味がないです!」
その次、「バンドがみんな仲良さそうにしてる間、僕一人スマホでフォートナイトしてました!」とのMCから「FRIENDS」。
以下、曲が終わった後のてっくんの説教タイム。全体的にうろ覚えです。
てっくんが「ここからはロッキンのカメラクルーと全く打ち合わせをしていないから、映像が演出どおりにならないかもしれないけど、文句を言っちゃいけないよ」と言うと、怒涛のカメラいじりタイムに突入。
てっくんが「君の顔面はお世辞にもかっこいいとは言えないけど…」と言うと、体育さんの顔面がスクリーンいっぱいの大映しに。
その後も「あそこには岡崎体育のタオルを持っている人が…」と言って岡崎体育のタオルを持っているお客さんを映させたり、同じ要領で他のバンドのタオルを持っているお客さんを映させたり(ヤバTのタオルが大映しになりました)。
「あそこには感動して泣いている人が…」では、爆笑している人と、爆笑しながら嘘泣きポーズをしている人が映ったのち、本当に感極まっている人が映ったり。カメラいじりタイム終了時は、スタッフさんへ向けて律儀に「ご協力ありがとうございました」とお礼を言っていました。
てっくんの「君が22歳の時に音楽を諦めなかったから、今この光景があるんだよ」(泣きそうになっててうろ覚え)という言葉が、GRASS STAGEに響き渡っていました。
「FRIENDS」後のMCじゃなかったような気もするんですけど、このへんのMCで体育さんが「GRASS STAGEにこれだけのお客さんが集まってくれたことが、僕の誇りになります。ありがとうございます」と言っていました。
「次は"フェスだからこそやれる曲"をやります、岡崎体育といえばこれでしょ!みたいな曲を…」
「すべてのアーティストの中で岡崎体育が一番好きだよーって人いる? …少なっ! 」「二番目くらいに好きだよーって人?」「友達に連れてこられたって人?」「岡崎体育って誰?って人?……帰れ!」というMCを挟んで「感情のピクセル」。
ステージ右側スクリーン前の道を通って、右端の端まで行ってパフォーマンスしてる姿が印象的でした。
「感情のピクセル」後、いつもの天に人差し指を掲げるポーズ中、「MUSIC VIDEO」のイントロが掛かる。思わず叫んでしまいました。
岡崎:(Music Videoについて)ライブ50本以上やってますけどまだ4回くらいしかやってなくて。だから変なワガママが出ちゃうんです。まだ世の中には迎合したくないというか。
鬼龍院:きっと自然に割り切れる時がきます。大丈夫ですよ。
太田出版 Quick Japan(クイック・ジャパン)Vol.132 33ページより
という会話を思い出していました。
大学生に「クリエイションやクリエイションや!」と言われただけでイラッときていた人が、口パクの「MUSIC VIDEO」で数万人を踊らせている。どのようにしてそこに至ったのか、想像することさえもおこがましい気がする。
体育さんが「♪突然カメラを手で隠して」と口パクしながら、ステージ上手側で体育さんを写していたカメラさんのレンズを手で覆い、「♪次のカットで」でレンズの向きをお客さんのほうへグイッと向け、「♪場所移動している」でレンズから手を離す…という場面もありました。
レンズから手を離した瞬間、お客さんで溢れかえっている景色が映る。壮観。
その次の曲は「てっくんのキャラクターソングです」「夏フェスに似つかわしくないけど…ちびっこ達にも楽しんでもらえる曲です」とのMCから「キャラクター」。謎メンツアー初出で、w-inds.との対バンでも披露していた曲です。テロップ必須なので、スクリーンがあるGRASS STAGEの環境だからこそできる曲。
そして次、最早ライブ定番となりつつある「XXL」。個人的に、私が体育さんにハマる直接的なきっかけになった曲なので、GRASS STAGEで聴けたことが本当に嬉しいです。
「ニーソのベルレーの…」でめちゃくちゃ大声で叫んだら、前にいた人にめっちゃ振り返られた。毎回テンション上がりすぎるここ。ごめんなさい。
そしてラスト「The Abyss」。
この曲、謎メンツアーの東京公演で初めて聞いたんですけど、その時は正直体育さんの歌声が上手く聴き取れなくて。その後いろんなフェスや対バンを経て、最初はためらいがちに感じられた体育さんの歌声が、どんどんと前へ出ていっているように感じていました。
そして今日。「大事なものをなくして」で胸から何かをつまんで放り投げるジェスチャー、「大事なものをみつけた」で自分の目を指差すジェスチャー。
「土地柄じゃなく音楽の話し声」から先のメロディーでは、今まで聴いたことのないくらい伸びやかに声を張って歌っていました。ここで我慢しきれなくなって涙が出ました。
最後「岡崎体育に残された時間はあと45秒しかありません」と言いつつ、Q-DUBのメロディに合わせて、GRASS STAGEのお客さん皆を踊らせる。「マイネームイズオカザキタイイク、ディスイズマイミュージック」という雄叫びが、いつもより更に熱く熱量を帯びていました。
「The Abyss」後はもちろん言霊。体育さんは「2020年にさいたまスーパーアリーナでワンマンライブをします」とはっきり、かつ力強い語調で宣言してステージを去りました。
「岡崎体育として求められている要素」を多めに取り入れながらも、踊らせる曲や聞かせる部分もきちんと織り込んでいる。GRASS STAGEでのパフォーマンスとして完璧なセットリストだったと個人的に思います。
たまアリワンマンを目指す以上、ロッキンのGRASS STAGEは、超えなければいけない壁だったのではないかと思います。その壁を自分の力で乗り越え、数万人の観客の前で堂々とパフォーマンスをする体育さんの姿を見ることができました。
本当に幸せな時間でした。幸せな余韻と、「次はどんな景色を見せてくれるんだろう」というワクワクが心に残っています。